IRUD-A 成人 未診断疾患イニシアチブ

IRUD-A:Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases in Adults

わが国では、現在、指定難病の対象疾患拡大に伴い、希少疾患の診断精度向上が求められています。
また未診断疾患が依然数多く存在し、現状の把握、診断スキームの構築、疾患概念の確立、原因解明を推進する必要がります。

IRUD-Aの目的

IRUD-Aの目的は以下の通りです。

  1. 未診断疾患イニシアチブ(Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases : IRUD)の構築
  2. 未診断疾患の現状を把握
  3. 稀少疾患の診断精度向上・未診断疾患の診断スキーム構築
  4. 表現型・生体試料・解析データを蓄積し、疾患研究の基盤を構築
  5. 未診断疾患の原因を解明し、新規疾患概念を確立
  6. 創薬シーズ・新規診断技術を開発
  7. 国際的な連携

IRUD-Aの特色

  1. 全国を10ヶ所のブロックに別け、各地域に拠点機関を設定し、そこにIRUD診断委員会を組織して全国を網羅するエントリー体制を整備します。
  2. 疾患エキスパート集団の横断的な連携による臨床専門分科会を設立します。
  3. 各ブロックのIRUD診断委員会と臨床専門分科会の有機的連携による、専門分野の網羅性と地域の網羅性を共に達成します。
  4. 大規模ゲノム・オミックス解析拠点・データセンター・バイオバンクを統合したコアグループを設立し、IRUD診断委員会との連携により未診断疾患の原因究明を推進します。
  5. 国際的な連携を視野に入れた枠組みを設定します。

IRUD-A 診断体制

IRUD-A 診療体制

未診断疾患に対する医療機関間の連携を含む診断スキームの概要

  1. 診断困難な患者様が、かかりつけ医や地域病院を通じて拠点病院に紹介受診していただきます。
  2. 拠点病院において、鑑別診断を行い、既知疾患のスクリーニングが終了しているかを再検討します(IRUD診断委員会、その事務局)。
    • 必要があれば、かかりつけ医や地域病院に必要な追加検査の実施をフィードバックします。
    • 必要があれば拠点病院にて追加検査を行います。
      (通常の検査方法で診断困難な場合、既知疾患であっても受け入れます。)
    • 既存の疾患研究との有機的な連携を図ります。
  3. 拠点病院において、ヒトの症状や表現型の網羅的・階層的な国際的標準化記載方法となっているHuman phenotype ontology (HPO)のシステムに準拠したエントリーシートを作成します。
  4. 拠点施設におけるIRUD診断委員会で、エントリーシートに基づき症例を検討します。
  5. IRUD診断委員会から依頼を受けた領域毎の臨床専門分科会において、さらに専門的な議論を行います。
  6. IRUD解析センターに遺伝学的検査等を依頼します。
  7. 解析センターから解析結果をIRUD診断委員会に報告します。
  8. 解析結果をあわせ、IRUD診断委員会で最終的な診断を行い、かかりつけ医に報告します。
    必要があれば、遺伝カウンセリングの機会を提供します。
  9. エントリーシートに基づき、臨床情報・解析データを、AMEDデータセンターに登録する。AMEDデータセンターには、国際標準となりつつあるPhenotip/PhenomeCentral等のソフトウェアを利用し、疾患や治療に関する長期的なデータを登録・保存するためのサーバーを設置します。